解説記事

介護士の夜勤手当相場と
手取り計算(処遇改善加算を含めて)

2026.07.14 更新 ・ 読了 約5

介護士の給与は「基本給+深夜割増+夜勤手当(施設独自)+処遇改善加算」が組み合わさって決まるため、 求人票の月給表示だけでは実際の手取りがイメージしにくい職種です。 この記事では、厚生労働省の調査データで給与水準の相場を確認したうえで、 月給20万円・夜勤4回(1回16時間)というモデルケースで、額面から手取りまでの概算フローを整理します。

自分の勤務条件で手取りを試算する(無料)

介護士の給与相場(厚生労働省の調査より)

厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、介護職員等処遇改善加算を 取得している事業所における介護職員(月給・常勤の者)の平均給与額は、令和6年9月時点で338,200円(前年同月比+13,960円)でした。 施設種類別では、特別養護老人ホームが361,860円、訪問介護が349,740円などとなっており、 施設種類・地域・経験年数・保有資格(介護福祉士など)によって水準に差があります。

なお、「夜勤手当が1回いくらか」という単体の金額については、この調査では施設ごとの 給与総額としての集計が中心で、全国一律の公的統計は公表されていません。民間の求人サイトや 労働組合の実態調査では1回5,000〜8,000円程度という数字が紹介されることが多く、あくまで 施設が独自に定める手当である点に注意してください。本記事の計算例でも、公的統計の値ではなく 便宜上の代表値として5,000円を使用しています。

介護職員処遇改善加算の位置づけ

処遇改善加算は、介護士個人が直接申請する手当ではなく、事業所が介護報酬の加算として 受け取り、職員の賃金改善に充てる仕組みです。2024年度の介護報酬改定で「処遇改善加算」 「特定処遇改善加算」「ベースアップ等支援加算」の3加算が一本化され、令和6年度に2.5%、 令和7年度に2.0%のベースアップにつながる水準を目安として加算率が引き上げられました (厚生労働省リーフレット「処遇改善加算の一本化」より)。

事業所は、キャリアパス要件・月額賃金改善要件・職場環境等要件を満たしたうえで加算を取得し、 経験・技能のある職員に重点配分するなどのルールに沿って職員に分配します。そのため、 給与明細に「処遇改善手当」「ベースアップ加算」といった名目で計上されていても、実際の金額は 施設の加算区分・配分方針によって大きく異なり、全職員一律の金額が保証される制度ではありません。

モデルケースの条件

月給(基本給)20万円、月平均所定労働時間160時間(基礎時給 1,250円)の介護士を例に試算します。

  • 夜勤: 16時間拘束(休憩2時間、実働14時間)を月4回
  • 深夜帯(22時〜翌5時の7時間)はすべて勤務に含まれる想定
  • 夜勤手当(施設独自の固定額): 1回5,000円と仮定(前述の相場レンジの中間値。実際の金額は施設ごとに異なる)
  • 処遇改善加算相当分: 令和6年度改定の目安水準(基本給の2.5%相当)を参考にした仮の試算値であり、実際の配分額を保証するものではない

額面の内訳(概算)

項目金額の目安
基本給200,000円
深夜割増(1,250円×25%×7時間×4回)約8,750円
夜勤手当(5,000円×4回)20,000円
処遇改善加算相当分(基本給の2.5%が目安)約5,000円
額面合計約233,750円
手取りの目安(額面の8割前後)約18万7千円

社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険の本人負担で額面の15%前後)と 所得税・住民税が額面から引かれるため、手取りは額面の8割前後が目安です。実際の金額は 標準報酬月額や扶養人数、加入している健保組合によって変わります。処遇改善加算分は施設によって 月次の手当として支給される場合と、賞与に上乗せされる場合があり、支給タイミングも一律ではありません。

施設タイプ・地域による差に注意

厚生労働省の調査でも、特別養護老人ホームと訪問介護とで平均給与額に1万円以上の差があるように、 介護士の給与・夜勤手当の水準は施設タイプ・地域・法人の規模によって幅があります。 上記のモデルケースはあくまで一例の試算であり、「相場と比べて自分の条件がどうか」を確認する 目安として使い、実際の条件は求人票や雇用契約書、就業規則で確認することが大切です。

自分の条件で試算するには

上のモデルケースは月給20万円・夜勤4回という一例での試算です。実際の基本給や夜勤回数、 施設独自の夜勤手当の額、処遇改善加算の配分方針は勤務先によって異なります。 夜勤の回数・時間帯を登録するだけで、深夜割増と夜勤手当を含めた月間手取りを試算できます。 処遇改善加算相当額は施設ごとに配分方針が異なるため、給与明細等で確認した金額を 「その他手当」として加算入力することで、あなたの条件に近い形で試算に反映できます。 登録不要・データはお使いの端末内にのみ保存されます。

あなたの手取りはいくら?

シフトをタップで置くだけ。登録不要で今月の手取りを予測できます。

手取り計算ツールを使ってみる →1回分だけ知りたい方は 夜勤手当 早見計算 →

よくある質問

介護士の夜勤手当が額面より手取りで大きく減るのはなぜですか?
額面からは社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険で額面の15%前後)と所得税・住民税が差し引かれるためです。処遇改善加算相当分も同様に課税・社会保険料の対象になるため、目安として手取りは額面の8割前後になります。
処遇改善加算はいつ・いくらもらえますか?
処遇改善加算は介護士個人が直接申請する手当ではなく、事業所が介護報酬の加算として受け取り、職員に分配する仕組みです。分配額や支給タイミング(毎月の手当か賞与への上乗せか)は施設の配分方針によって異なり、全職員一律の金額が保証されるものではありません。実際の金額は給与明細や勤務先の説明で確認してください。

関連記事

※ 本記事および紹介ツールの計算結果は概算であり、実際の給与は勤務先の規定によります。