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夜勤ツールズ

解説記事

三交代の手取りはいくら?
モデルケースで計算してみた

公開日 ・ 最終更新日 ・ 読了 約3分

執筆: 夜勤ツールズ編集部

たくみ、基本給だけで手取りを見積もる

※ 登場人物・会話は、制度上の論点を説明するために作成した架空の例です(実在の相談や体験談ではありません)。

たくみくんの「25万から2割引いて20万」は、基本給にだけ目が行った早とちり。 三交代では基本給の上に深夜割増と夜勤手当が積み上がるため、この記事のモデル (月給25万円・日勤8回/準夜6回/深夜6回)で額面と手取りの目安を内訳つきで計算していきます。 なお、法定の深夜割増と違って夜勤手当の有無・金額は会社の就業規則・雇用契約によります。

30秒でわかる結論

  • 月給25万円・三交代(日勤8回・準夜6回・深夜6回)のモデルで額面は約30万3千円
  • 手取りの目安は約24〜25万円(額面の8割前後。ツールと同じ簡易控除で、住民税は含まない)
  • 深夜割増の額は深夜勤の回数で大きく変わる

→ 自分のシフトで手取りを試算する(無料・登録不要)

どんな条件で計算する?

三交代の給与は「基本給+深夜割増+夜勤手当+(残業代)」で決まり、同じ月給でもシフトの入り方で数万円動きます。 工場勤務でよくある条件をモデルにします。

  • 月給(基本給): 250,000円
  • 月平均所定労働時間: 160時間(基礎時給 約1,563円)
  • シフト: 日勤8回、準夜勤6回、深夜勤6回(計20日勤務)
  • 夜勤手当: 準夜2,000円/回、深夜4,000円/回
  • 各勤務8時間実働(残業なし)

準夜勤・深夜勤の時間帯の一例を図にすると次のとおりです(実際の時刻は職場ごとに異なります)。

準夜勤の一例(16:00〜翌0:30)
16:00 出勤0:30 退勤
勤務時間深夜割増の対象(22:00〜5:00)
深夜勤の一例(0:00〜9:00)
0:00 出勤9:00 退勤
勤務時間深夜割増の対象(22:00〜5:00)

額面はいくらになる?

休憩スペースでスマホの電卓と指折りで三交代の額面を積み上げ、驚くたくみくん
基本給だけじゃない——額面を積み上げるたくみくん
項目金額の目安
基本給250,000円
深夜割増(22時〜翌5時×25%)約17,000円
夜勤手当(固定額)36,000円
額面合計約303,000円

計算過程を式で追う(基礎時給→深夜割増→額面→控除)

月給制の基礎時給は「月給 ÷ 月平均所定労働時間」です(労働基準法施行規則19条1項4号)。

モデルケースの式(準夜勤は22:00〜0:30の2.5時間、深夜勤は0:00〜5:00の5時間が深夜帯)

① 基礎時給 = 250,000円 ÷ 160時間 = 1,562.5円

② 深夜割増の単価 = ① × 25% = 390.625円/時

③ 準夜勤1回 = ② × 2.5時間 = 約977円、 深夜勤1回 = ② × 5時間 = 約1,953円

④ 月の深夜割増 = ③ × 各6回 = 深夜帯45時間分で 約17,578円

⑤ 額面 = 250,000円 + ④ + 夜勤手当36,000円 = 約303,578円

⑥ 手取りの目安 = ⑤ × (1 − 社会保険15%) × (1 − 税5%) = 約245,139円

表の「約17,000円」「約30万3千円」は④⑤の千円未満を切り捨てた表示です。①の分子は基本給だけで、割増の基礎から外せる手当は 家族・通勤・別居・子女教育・住宅・臨時・1か月を超える期間ごとの賃金に限られ(労働基準法37条5項・施行規則21条)、 役職手当や皆勤手当がある人は①が上がります。

手取りはいくら残る?

額面からは社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険で額面の15%前後)と 所得税・住民税が引かれます。 本記事の「手取りの目安」は、ツールと同じ簡易控除率(社会保険料15%・ 所得税相当5%)で額面から差し引いた概算で、住民税は含みません。

このモデルケースでは手取り約24〜25万円が目安です。

深夜勤4回・6回・8回で額面はどう動く?(比較表)

月20日勤務・準夜勤6回を固定し、深夜勤を4回・6回・8回に振った3パターンです(残りは日勤)。

シフト構成深夜割増夜勤手当額面手取りの目安(×81%)計算過程
日勤10・準夜6・深夜413,672円28,000円291,672円235,525円390.625円×35h + 手当28,000円
日勤8・準夜6・深夜617,578円36,000円303,578円245,139円390.625円×45h + 手当36,000円
日勤6・準夜6・深夜821,484円44,000円315,484円254,754円390.625円×55h + 手当44,000円

深夜勤が2回増えるごとの増分約11,906円のうち、法定の深夜割増は3,906円(5時間×2回)で、残り8,000円は会社独自の夜勤手当です。

社会保険の等級(標準報酬月額)との関係と職場で変わる点

健康保険・厚生年金の保険料は毎月の額面ではなく「標準報酬月額」の等級で決まり、原則4〜6月の報酬平均から年1回決め直されます (定時決定。日本年金機構)。深夜割増も夜勤手当もこの報酬に含まれます。

シフト構成額面報酬月額の区分標準報酬月額
日勤10・準夜6・深夜4291,672円290,000円以上310,000円未満300,000円
日勤8・準夜6・深夜6303,578円290,000円以上310,000円未満300,000円
日勤6・準夜6・深夜8315,484円310,000円以上330,000円未満320,000円

4〜6月の平均がこの額なら、深夜勤4回と6回は同じ30万円の等級、8回で32万円に上がります。年度途中に回数が増減しただけでは 随時改定の要件(固定的賃金の変動+3か月平均で2等級以上の差)に当たらないため、保険料はすぐには変わらないとされています。 職場で違うのは、夜勤手当の額と支給条件(就業規則・賃金規程)、準夜・深夜の時刻と休憩の位置(勤務割表)、 月平均所定労働時間(所定170時間なら基礎時給は約1,471円)、保険料率(協会けんぽは都道府県ごと、健保組合は組合ごと)の4点です。

自分の給与明細で同じ計算をする手順

  1. 「基本給」÷ 契約書の「月平均所定労働時間」で基礎時給を出す

    所定時間は雇用契約書(労働条件通知書)か賃金規程に載っています。
  2. 「深夜割増」(深夜手当・深夜勤務手当)の行が 時間数 × 単価 で、単価が基礎時給 × 25% 以上か見る

    「夜勤手当」(交替勤務手当)の行はこれとは別の固定額で、回数 × 単価 が規程と合うかを見ます。
  3. 深夜の時間数を勤務割表から数え直す

    準夜○回 × 2.5時間 + 深夜○回 × 5時間 のように自分の時刻で数え、深夜帯にかかる休憩を引きます。
  4. 控除欄の「健康保険」「厚生年金」を等級と突き合わせる

    等級は毎年秋ごろの「標準報酬決定通知書」か明細の「標報」欄にあります。

よくある誤解と根拠

誤解1「手取りは額面の8割」— 8割は、ツールと同じ簡易控除率(社会保険料15%・所得税相当5%。住民税は含まない)による概算の目安です。住民税は前年の所得に対して翌年6月〜翌々年5月に天引きされる仕組み(総務省)なので、 入社1年目は8割を上回りやすく、2年目以降は下回ることがあります。

誤解2「夜勤手当に深夜割増が含まれているから別には付かない」— 深夜割増は22時〜翌5時の労働に25%以上を上乗せする法律上の義務(労働基準法37条4項)で、 会社が任意に決める夜勤手当とは別物です。手当を割増の支払いに充てる規程でも、手当が「基礎時給 × 25% × 深夜帯の時間」 (このモデルの深夜勤1回で約1,953円)以上でなければ不足分の支払いが必要です。 手当を基礎に含めるかも名称ではなく実態で判断されます(栃木労働局の解説)。

誤解3「深夜勤が多かった月は社会保険料もその月から上がる」— 保険料は等級制で毎月の額面に連動せず、年度途中に変わるのは固定的賃金の改定を伴う随時改定のときだけです(日本年金機構)。

二交代と三交代の一部モデルで額面はどう違う?

下の比較ウィジェットの「三交代」列は、実際の三交代(日勤・準夜・深夜のローテーション)全体ではなく、日勤+準夜または日勤+深夜のみを取り出した一部モデルです。同じ月給でも深夜帯にかかる時間と手当は構成によって違うため、月給と手当を入れて額面と比較指数(二交代=100)で比べてみてください。

二交代 / 三交代 額面比較

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ここに入力する手当は、深夜割増(法定25%)とは別に支給される手当の金額です。深夜割増分を含んだ夜勤手当を支給されている場合は、深夜割増を除いた差額のみを入力してください。深夜割増の基礎時給は、月平均所定労働時間を160時間で固定して計算しています(実際の勤務先の所定労働時間とは異なる場合があります)。

どちらが多くなるかは、深夜帯にかかる時間と職場の手当額で変わります。手当欄を自分の職場の金額に変えて確かめてください。

項目二交代三交代の一部モデル(準夜中心)三交代の一部モデル(深夜中心)
額面(月)¥313,438¥281,719¥309,531
比較指数(二交代=100)100.089.998.8
基本給¥250,000¥250,000¥250,000
深夜割増(+25%)¥23,438¥11,719¥19,531
夜勤手当¥40,000¥20,000¥40,000
深夜帯の実働60時間30時間50時間

→ 手取りの目安を知りたい場合はこちら(無料・登録不要)

  • 昼勤8:00〜17:00×10回+夜勤20:00〜翌5:00×10回(休憩各60分)
  • 日勤8:30〜17:30×10回+準夜16:00〜翌1:00×10回(休憩各60分)
  • 日勤8:30〜17:30×10回+深夜0:00〜9:00×10回(休憩各60分)

いずれも月20回・実働8時間・休憩60分で、勤務回数をそろえて比較しています(記事本文のモデルとは別の構成です)。手当は上の入力欄の金額です。

「三交代の一部モデル(準夜中心)」「三交代の一部モデル(深夜中心)」は、日勤+準夜(または深夜)の2パターンのみを月20回繰り返す構成です。実際の三交代(日勤・準夜・深夜を順にローテーションする勤務形態)全体の平均ではなく、三交代のうち特定の2パターンだけを取り出した仮想の比較である点にご注意ください。

休憩60分の時間帯は、準夜中心モデル(16:00〜翌1:00勤務)では20時前後、深夜中心モデル(0:00〜9:00勤務)では明け方5時以降と、いずれも深夜帯(22時〜翌5時)の外にあるものとして深夜帯の実働・深夜割増を計算しています。実際の休憩が深夜帯の中(0:00〜5:00)にある職場では、ここでの深夜割増より少なくなります。

本結果は概算であり、実際の給与は勤務先の規定によります。勤務回数・勤務時間帯・休憩・手当は職場ごとに異なり、前提を変えれば多い少ないの関係も変わります。週40時間を超える時間外の割増や変形労働時間制の特例には対応していません。深夜割増の計算は基本給のみを基礎としており、算定基礎に含めるべき手当がある場合は実際の金額と異なることがあります。

読んだあとに何をするか(状況別)

深夜割増が式より少ない・深夜の行がない人— 直近3か月の明細・勤務割表・雇用契約書をそろえ、「深夜帯の時間数」と「単価」に絞って給与担当に質問します。 納得できなければ同じ書類を持って勤務先所在地の労働基準監督署へ。賃金の請求権の時効は当分の間3年です(労働基準法115条・附則143条)。

異動・転職でシフト構成が変わる人— 比較表の式に自分の基礎時給と手当額を入れ替えるか、下のツールで手取りまで試算できます。

自分のシフトで計算するには

自分の勤務パターンと今月のシフトをカレンダーにタップ入力すれば、 あなたの条件での手取りを予測できます(入力データは端末内にのみ保存)。

あなたの手取りはいくら?

シフトをタップで置くだけ。登録不要で今月の手取りを予測できます。

手取り計算ツールを使ってみる →1回分だけ知りたい方は 夜勤手当 早見計算 →

よくある質問

手取りが額面より大きく減るのはなぜですか?

額面からは社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険で額面の15%前後)と所得税・住民税が差し引かれるためです。目安として手取りは額面の8割前後になります(本記事の目安は、ツールと同じ簡易控除率〈社会保険料15%・所得税相当5%〉による概算で、住民税は含みません)。

深夜勤の回数が増えると手取りはどれくらい変わりますか?

深夜勤1回あたり「深夜割増(基礎時給×25%×深夜帯の時間)+夜勤手当(会社の固定額)」が上乗せされます。本記事のモデルケース(基礎時給約1,563円・深夜勤は0:00〜9:00で深夜帯5時間)では、深夜勤1回で約1,953円の割増(1,562.5円×25%×5時間)+手当4,000円が加わる計算です。自分の条件での違いはシミュレーターで試算できます(結果は概算です)。

二交代と三交代の一部モデルでは、どちらの額面(比較指数)が大きくなりますか?

深夜帯にかかる実働時間と、職場ごとの夜勤手当の額で決まるため一概には言えません。本記事の比較ウィジェットの前提(いずれも月20回・実働8時間)では、深夜帯の実働は二交代が最も長く(二交代60時間 > 三交代の一部モデル・深夜中心50時間 > 三交代の一部モデル・準夜中心30時間)、深夜割増だけを見ると二交代の額面が大きくなる傾向がありますが、手当の額を変えると結果は入れ替わります。実際の金額は勤務先の規定によります。

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出典・参考資料

※ 本記事および紹介ツールの計算結果は概算であり、実際の給与は勤務先の規定によります。