解説記事

工場勤務(二交代・三交代)の
夜勤手当相場と手取りシミュレーション

2026.07.14 更新 ・ 読了 約5

工場の求人票には「月給22万円+皆勤手当+夜勤手当」のように、複数の手当が並記されていることがよくあります。 しかし合計がいくらになり、そこから手取りがいくら残るのかは、シフトの組み方次第で変わるため求人票だけでは 判断しづらいものです。この記事では、四勤二休(4日勤務・2日休みを繰り返す)の三交代シフトをモデルに、額面から手取りまでを具体的に計算し、厚生労働省の統計データと比較しながら相場感を確認します。

自分の勤務パターンで手取りを試算する(無料)

製造業の給与相場(厚生労働省の統計より)

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(令和5年)によれば、製造業で働く一般労働者(男女計、短時間労働者を除く)の 月額給与(きまって支給する現金給与額)は306,000円程度、年間賞与その他特別給与額を含めた年収の目安は 約533万円という集計が紹介されています。なお令和6年調査では全産業平均で賃金が3.8%上昇したと公表されていますが、 産業別の確定値は本記事執筆時点では個別に確認できていないため、本記事では直近で確認できた令和5年分の数値を 相場の目安として用います。この平均値には残業代や役職者の給与、勤続年数の長いベテラン層も含まれるため、 入社直後の求人票の月給と単純比較できない点に注意してください。

モデルケースの条件(四勤二休・三交代)

  • 月給(基本給): 220,000円
  • 皆勤手当: 5,000円(欠勤がない場合に支給。1回でも欠勤・遅刻があると減額・不支給になる会社が多い)
  • 月平均所定労働時間: 160時間(基礎時給 220,000 ÷ 160 = 1,375円)
  • シフト: 4日勤務・2日休みを繰り返す四勤二休の三交代制。1サイクル(6日)の勤務4日の内訳は 日勤1日・準夜勤1日・深夜勤2日。1か月(30日)では5サイクル分となり、 日勤5回・準夜勤5回・深夜勤10回(計20日勤務)
  • 日勤: 8:00〜17:00(休憩1時間、実働8時間、深夜帯なし)
  • 準夜勤: 16:00〜翌1:00(休憩1時間・19:00〜20:00、実働8時間)
  • 深夜勤: 0:00〜9:00(休憩1時間・7:00〜8:00、実働8時間)

四勤二休は稼働ラインを止めずに複数班で回すために使われる代表的なシフトで、暦の曜日とは無関係に 4勤2休のサイクルを反復します。月によって出勤日数が変動するため、多くの工場では 1か月単位の変形労働時間制(労働基準法32条の2)を採用し、月平均で所定労働時間内に収まるよう調整しています。

深夜割増の該当時間を計算する

労働基準法37条により、22:00〜翌5:00の労働には25%以上の深夜割増賃金の支払いが必要です。 このモデルでは、準夜勤は22:00〜1:00の3時間、深夜勤は0:00〜5:00の5時間が深夜帯にかかります (休憩はいずれも深夜帯の外に設定)。

勤務深夜帯にかかる時間月間回数深夜帯の実働時間
準夜勤(16:00〜翌1:00)22:00〜1:00の3時間5回15時間
深夜勤(0:00〜9:00)0:00〜5:00の5時間10回50時間
合計65時間

額面の内訳(概算)

項目金額の目安
基本給220,000円
皆勤手当5,000円
深夜割増(1,375円×25%×65時間)約22,344円
夜勤手当(準夜1,000円×5回+深夜2,000円×10回)25,000円
額面合計約272,300円

相場と比べてどうか

このモデルケースの額面合計は約272,300円で、先ほどの製造業の平均(月額給与約306,000円)より 3万円ほど低めです。差の主な理由は、モデルが基本給22万円という求人票でよく見る水準を採用しているのに対し、 統計の平均値には残業代・役職手当・勤続年数の長い層の給与も含まれるためです。同じ求人でも、 残業や休日出勤が発生すればこの差はある程度縮まります。求人票の月給だけで相場との高低を判断せず、 残業の有無や皆勤手当・夜勤手当の支給条件まで含めて比較することが大切です。

手取りの目安

額面から社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険の本人負担で額面の15%前後)と 所得税・住民税が引かれるため、手取りは額面の8割前後が目安です。このモデルケースでは手取り約21万8千円が目安になります。 ただし社会保険料は標準報酬月額や加入する健保組合、税額は扶養人数などで変わるため、実際の金額には個人差があります。

皆勤手当は「条件付き支給」に注意

皆勤手当は法律で支給が義務づけられた手当ではなく、会社が独自に定める制度です。 欠勤や遅刻・早退が1回でもあると減額・不支給になる会社が多く、求人票の月給に皆勤手当込みの金額が 記載されている場合、体調不良などで欠勤した月は表示額より手取りが下がる可能性があります。 求人票を見るときは、皆勤手当が月給の内数か外数か、支給条件はどうかを確認しておくと安心です。

自分の条件で計算するには

四勤二休のほか、三交代・二交代などシフトの組み方は工場ごとに異なり、夜勤手当や皆勤手当の額も 会社ごとに設定が違います。夜勤手取り計算ツールなら、自分の勤務パターン(四勤二休などのシフト、 開始・終了時刻、休憩時間)と夜勤手当・皆勤手当の金額を登録するだけで、求人票に書かれた月給と 実際の手取りの差を自分の条件で確認できます。登録不要で、入力したデータはお使いの端末内にのみ保存されます。

あなたの手取りはいくら?

シフトをタップで置くだけ。登録不要で今月の手取りを予測できます。

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よくある質問

四勤二休シフトの深夜割増はどう計算しますか?
労働基準法37条により、22:00〜翌5:00の労働には25%以上の深夜割増賃金の支払いが必要です。本記事のモデルケース(四勤二休・三交代)では、準夜勤は22:00〜1:00の3時間、深夜勤は0:00〜5:00の5時間が深夜帯にかかるため、それぞれの回数を掛け合わせた深夜帯の実働時間に基礎時給×25%を乗じて概算しています。
額面から手取りはどれくらい減りますか?
額面からは社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険の本人負担で額面の15%前後)と所得税・住民税が引かれるため、手取りは額面の8割前後が目安です。ただし標準報酬月額や加入する健保組合、扶養人数などで実際の金額には個人差があります。

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※ 本記事および紹介ツールの計算結果は概算であり、実際の給与は勤務先の規定によります。

※ 相場に関する記述は厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(令和5年)に基づく概算・一般論であり、 企業規模・地域・年齢層などの個別事情により実際の金額は異なります。夜勤手当・皆勤手当の金額や 支給条件は勤務先ごとに異なりますので、正確な内容は求人票または勤務先にご確認ください。