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夜勤ツールズ

解説記事

時給×1.25はいくら?深夜バイトの時給計算
1,300円なら1,625円

公開日 ・ 最終更新日 ・ 読了 約6

執筆: 夜勤ツールズ編集部

みずき、明細と電卓がケンカする

※ 登場人物・会話は、制度上の論点を説明するために作成した架空の例です(実在の相談や体験談ではありません)。

深夜バイト(22時〜翌5時)の時給は基礎時給×1.25以上が最低ライン。 1,300円なら1,625円、1,177円なら約1,471円が目安で、すぐ下のツールに自分の時給と時間帯を入れれば深夜帯の時給と1回分がその場で出ます。 みずきさんの「計算が合わない」の正体もこの深夜割増25%。 同じコンビニ夜勤(時給1,300円・22時〜翌6時)のモデルで、1回分と月収の目安を計算します。

30秒でわかる結論

  • 22時〜翌5時のバイト時給は基礎時給×1.25以上(例: 1,300円→1,625円、1,177円→約1,471円)。お店の厚意ではなく法律上のルール
  • 求人の「深夜時給」表記は割増込みの額の場合あり。÷1.25で基礎時給に戻して最低賃金と比べる
  • コンビニ夜勤(22時〜翌6時・休憩1時間)のモデルで1回11,050円、月16回で176,800円
  • 18歳未満(高校生かどうかではなく年齢が基準)は22時〜翌5時の勤務が原則不可(労働基準法61条)

自分の時給と時間帯を入れて、深夜帯の時給と1回分を計算する(無料)

みずきさんの明細を再現してみる(時給1,300円・22時〜翌6時)

みずきさんのコンビニ夜勤は、次の条件だとします。

  • 基礎時給: 1,300円
  • シフト: 22:00〜翌6:00(職場にいるのは8時間)
  • 休憩: 1時間(3:00〜4:00、無給)
  • 実働(実際に働いた時間): 7時間

みずきさんの電卓は「1,300円 × 7時間 = 9,100円」。ところが明細は11,050円。 差額の1,950円は、時間帯を分けて数えると説明がつきます。

休憩室で電卓とスマホを並べて検算し、深夜割増の仕組みに納得するみずきさん
電卓とスマホで数え直したら、明細の数字にちゃんと届いた——時間帯を分けて数えるのがコツです。
コンビニ夜勤 22:00〜翌6:00(休憩 3:00〜4:00)
22:00 出勤6:00 退勤
勤務時間深夜割増の対象(22:00〜5:00)休憩
  1. 深夜帯(22:00〜翌5:00)の実働を数える

    22:00〜3:00の5時間と4:00〜5:00の1時間を合わせた6時間。5:00〜6:00の1時間は深夜帯の外なので通常時給です。
  2. 深夜帯は1.25倍、通常帯はそのままで計算する

    深夜帯: 1,300円 × 1.25 × 6時間、通常帯: 1,300円 × 1時間
  3. 2つを合計して1回分を出す

    月収の目安は「1回分 × 勤務回数」で概算できます。
区分金額の目安
深夜帯(1,300円×1.25×6時間)9,750円
通常帯(1,300円×1時間)1,300円
1回分の給料11,050
月16回勤務176,800

22時〜翌5時の6時間だけ単価が1,625円に上がっていた—— 明細は間違っていなかった、というオチです。

計算のルールはこれだけ(22時〜翌5時は1.25倍)

深夜時給(深夜割増)の対象は22:00〜翌5:00の労働です。 この時間帯の時給は、次の式のとおり基礎時給の1.25倍以上にする必要があります。

深夜帯の時給 = 基礎時給 × 1.25(以上)

上回る設定と法律上の根拠

1.25倍は法律上の最低ラインなので、それを上回る「深夜時給1,700円」のような設定ももちろん可能です。 求人の「深夜時給」表記が割増込みかどうかの見分け方は、下の「求人票の「深夜時給」が割増込みかを見分ける手順」にまとめました。

労働基準法37条4項は、22時から翌5時までの間の労働に対して、通常の労働時間の賃金の25%以上の率で計算した深夜割増賃金の支払いを使用者に義務づけています。

時給1,100・1,300・1,500円×シフト2種の比較表

22:00〜翌6:00(休憩3:00〜4:00・実働7時間)と20:00〜翌5:00(休憩0:00〜1:00・実働8時間)を、時給3水準で同じ式に入れました。

基礎時給シフト1回分月16回計算過程
1,100円22:00〜翌6:00(休憩3:00〜4:00)9,350円149,600円1,375円×6h + 1,100円×1h
1,100円20:00〜翌5:00(休憩0:00〜1:00)10,450円167,200円1,375円×6h + 1,100円×2h
1,300円22:00〜翌6:00(休憩3:00〜4:00)11,050176,800円1,625円×6h + 1,300円×1h
1,300円20:00〜翌5:00(休憩0:00〜1:00)12,350円197,600円1,625円×6h + 1,300円×2h
1,500円22:00〜翌6:00(休憩3:00〜4:00)12,750円204,000円1,875円×6h + 1,500円×1h
1,500円20:00〜翌5:00(休憩0:00〜1:00)14,250円228,000円1,875円×6h + 1,500円×2h

時給が200円上がるごとに1回分は22時始まりで1,700円、20時始まりで1,900円増えます。 深夜帯6時間は共通なので割増部分は同額で、20時始まりが多いのは通常帯が1時間長いぶんだけです。

つまずきポイント: 休憩が深夜帯のど真ん中にあるとき

みずきさんにはもうひとつ検算ミスがありました。 「深夜帯は22時〜翌5時の7時間だから、1,625円 × 7時間では?」と数えてしまったのです。

休憩の1時間は労働時間ではないため、深夜帯にあっても賃金・割増は発生しません。

このモデルでは休憩(3:00〜4:00)が深夜帯のど真ん中にあるため、深夜帯の長さは 時計の上では7時間でも、割増が付く実働は休憩を除いた6時間。 22:00〜3:00と4:00〜5:00に分けて「実働で数える」のが正解です。

休憩を含むシフトの式(1回分)

1回分 = 基礎時給 × 1.25 × (深夜帯にいた時間 − そのうち休憩) + 基礎時給 × (通常帯にいた時間 − そのうち休憩)

みずきさん: 1,300円 × 1.25 × (7 − 1) + 1,300円 × 1 = 9,750円 + 1,300円 = 11,050

休憩1時間の位置深夜帯/通常帯の実働1回分
3:00〜4:00(深夜帯の中)6時間 / 1時間11,050円
22:00〜23:00(深夜帯の中)6時間 / 1時間11,050円
5:00〜6:00(深夜帯の外)7時間 / 0時間11,375円

休憩が5:00〜6:00(深夜帯の外)にある店は1回11,375円で、3:00〜4:00の店より325円(深夜単価と通常単価の差)多く、月16回で5,200円の差です。

シフトが延びて残業になったらどうなる?

1日の実働が8時間を超えると、超えた部分には時間外割増25%も必要です。 深夜帯と重なった場合は深夜割増と合わせて合計50%増になります。

みずきさんのモデルは実働7時間なので、1日8時間基準だけで見れば、1時間の延長までは 時間外割増は発生しません(深夜割増は時刻ベースなので、22時〜翌5時の労働には常に付きます)。

週40時間・変形労働時間制・掛け持ち(ダブルワーク)の詳しい条件・例外

ただし週40時間を超える場合や、変形労働時間制が採用されている職場では扱いが異なります。 週5以上のシフトの人は、週単位でも確認してください。

なお、掛け持ち(ダブルワーク)の場合、複数の勤務先の労働時間は法律上通算されます (労働基準法38条)。ただし、時間外の割増賃金をどちらの勤務先が負担するかは、 労働契約を結んだ順序や勤務の実態をふまえた判定になるため、 自分で労働時間を単純に合算するだけでは判断できません。 くわしくは労働基準監督署などの相談窓口にご確認ください。

あなたの明細でも同じ場所を見てください

この計算はそのまま明細のセルフチェックに使えます。見る場所は2つです。

  1. 「深夜」の名前が付いた行を探す

    「深夜割増」「深夜手当」「深夜勤務」など名称は職場ごとに違います。時間数と単価が載っていれば、単価が基礎時給の1.25倍以上かを見ます。
  2. 深夜の時間数と自分のシフトを見くらべる

    22時〜翌5時のうち休憩を除いた実働時間と、明細の深夜時間数が合っているかを確認します。ズレていたらシフト表を持って給与担当に質問を。

求人票の「深夜時給」が割増込みかを見分ける手順

求人の時給欄は、同じ「1,625円」でも割増込みか割増前か読み取れないことがあります。

  1. 金額が2つ並んでいれば、後ろ ÷ 1.25 が前と一致するか見る

    「時給1,300円(22時以降1,625円)」なら 1,625 ÷ 1.25 = 1,300円で一致し、割増込みの深夜単価と分かります。一致しなければ深夜帯が1.25倍に足りていないか、別の手当が乗っています。
  2. 金額が1つなら、基礎時給に戻して最低賃金と比べる

    「深夜時給1,400円」だけの求人は、割増が法定の25%ちょうどで手当が含まれていないと仮定すると 1,400 ÷ 1.25 = 1,120円が基礎時給の目安です。表示額に法定を超える割増や独自手当が含まれていれば基礎時給はこれより低くなるため、この逆算だけで基礎時給は確定できません。応募前に通常時給の記載を探し、採用時は労働条件通知書の時給欄で確認します。逆算の目安が勤務先の都道府県の最低賃金を下回る場合は、違反と決めつけず、通常時給がいくらかを問い合わせる材料にします。
  3. 「深夜手当込み」の表記なら22時前の時給を質問し、労働条件通知書で確認する

    賃金の決め方は書面で示す義務があるため(労働基準法15条)、通知書に基礎時給と深夜割増率が分けて書かれているかを見ます。採用後は初回の明細の単価と時間数を通知書と突き合わせます。

補足: 18歳未満のルールと税金・社会保険

基礎時給の下限(地域別最低賃金)との関係は次の節で扱います。ここでは年齢による制限から。

18歳未満(年少者)の深夜業の詳しいルール(労働基準法61条)
労働基準法61条により、満18歳未満の年少者を22時〜翌5時に働かせることは原則できません。 「高校生だから」ではなく年齢が基準です (学校の規則や店舗の方針は別の話です)。

なお、ここまでの金額は税金・社会保険が引かれる前の額面です。

バイトの税金・社会保険・扶養の詳しい条件
アルバイトでも月収や労働時間に よっては所得税の源泉徴収や雇用保険・社会保険の対象になります。扶養の範囲で働きたい場合の 年収の目安などは、勤務時間・世帯の状況といった個別事情によって変わるため、 給与明細と勤務先・市区町村の案内で確認してください。

都道府県の最低賃金との関係(深夜でも基準は基礎時給)

最低賃金と比べるのは深夜時給ではなく、割増を差し引く前の基礎時給です。厚生労働省は最低賃金の対象となる賃金から 深夜・時間外の割増賃金、通勤手当、家族手当、精皆勤手当、賞与などを除くとしています。「深夜時給1,300円」は東京都の 最低賃金1,226円(令和8年度は答申どおり決定されれば10月1日から1,280円の予定)を上回って見えても、割増が25%ちょうどだと仮定して基礎時給に直すと 1,300円 ÷ 1.25 = 1,040円で、186円下回る計算です (実際の基礎時給は労働条件通知書の時給欄で確認します。割増率が高い・手当込みの表示ならさらに低い可能性があります)。

都道府県現行(令和7年度)現行の発効日令和8年度 答申額(発効予定日)深夜帯の下限(×1.25、小数点以下は丸めない時間単価) 現行→改定後
東京都1,226円令和7年10月3日1,280円(令和8年10月1日)1,532.5円 → 1,600円
大阪府1,177円令和7年10月16日1,231円(令和8年10月1日)1,471.25円 → 1,538.75円
愛知県1,140円令和7年10月18日1,195円(令和8年10月1日)1,425円 → 1,493.75円
北海道1,075円令和7年10月4日1,131円(令和8年10月1日)1,343.75円 → 1,413.75円
沖縄県1,023円令和7年12月1日1,086円(令和8年12月2日)1,278.75円 → 1,357.5円

現行(令和7年度)は全国加重平均1,121円、最高が東京都1,226円、最低が高知・宮崎・沖縄の1,023円です。 令和8年度分は2026年9月3日に厚生労働省が全都道府県の答申額を公表し、全国加重平均1,177円(+56円)、最高は東京都1,280円、最低は宮崎県1,085円。 異議申出の手続を経て都道府県労働局長が決定し、令和8年10月1日〜12月2日に順次発効する予定です。発効日前の勤務日には現行額、発効日以降の勤務日には改定後の額が適用されるため、 来月以降のシフトや求人を判断するときは改定後の額と自分の都道府県の発効日で見てください(確認日 2026年9月7日)。

誤解「深夜時給が最低賃金を超えていれば違反ではない」— 比べるのは基礎時給です。最低賃金法4条により、下回る契約はその部分が無効となり最低賃金額と同じ定めをしたものとみなされ、 差額を請求できるとされています。誤解「研修中は最低賃金より低くてよい」— 減額は都道府県労働局長の許可を受けた場合に限られます(最低賃金法7条)。

この記事を読んだあとの動き方(状況別)

これから応募する人— 求人に通常時給の記載があればその額を、深夜時給しか書かれていなければ1.25で割った目安を、勤務先の都道府県の最低賃金と比べます(目安が下回るなら通常時給を問い合わせる)。そのうえで下のツールで1回分を出し、 週の回数を掛ければ月収の見込みです。

深夜の単価が1.25倍未満、または深夜時間数が合わない人— 明細(3か月分)・自分で控えたシフト表・労働条件通知書をそろえ、店長か本部の給与担当に「深夜時間数の数え方」と「単価の根拠」を聞きます。 改善されなければ同じ書類を持って勤務先所在地の労働基準監督署へ。差額の請求権は当分の間3年で時効にかかります(労働基準法115条・附則143条)。

1回分の夜勤手当をすぐ計算するには

夜勤手当 早見計算なら、時給と勤務時間帯を入れるだけで深夜割増込みの1回分をその場で 計算できます(月のシフト全体からの手取りの目安は夜勤手取り計算ツールへ)。

あなたの手取りはいくら?

シフトをタップで置くだけ。登録不要で今月の手取りを予測できます。

手取り計算ツールを使ってみる →1回分だけ知りたい方は 夜勤手当 早見計算 →

よくある質問

研修期間中でも深夜割増は付きますか?

付きます。深夜割増(22:00〜翌5:00に25%以上)は労働基準法37条に基づく支払い義務であり、研修中かどうかで免除されるものではありません。また、研修中の時給も原則として地域別最低賃金以上である必要があります。研修時給が設定されている場合は、その時給の1.25倍以上が深夜帯の最低ラインになります。

休憩時間にも深夜割増は付きますか?

付きません。休憩時間は労働時間ではないため、深夜帯(22:00〜翌5:00)の中に休憩があっても、その時間分の賃金・割増は発生しないのが原則です。本記事のモデルケース(22時〜翌6時・休憩1時間)では、休憩を除いた深夜帯の実働6時間が割増の対象になります。ただし、レジ対応などでいつでも呼び出される状態の「手待ち時間」は休憩ではなく労働時間と判断される場合があります。

時給1,177円なら深夜帯の時給はいくらですか?(自分の時給で計算する手順)

基礎時給に1.25を掛けます。1,177円 × 1.25 = 1,471.25円なので、22時〜翌5時の時給は約1,471円が最低ラインの目安です(1円未満の端数をどう扱うかは勤務先の賃金規程によります)。同じ手順で、1,100円なら1,375円、1,300円なら1,625円、1,500円なら1,875円。求人や明細の深夜帯の単価がこの額を下回っていれば、基礎時給がいくらかを確認する材料になります。1回分や月収まで出したいときは、時給と勤務時間帯を入れるだけの「夜勤手当 早見計算」(無料)が使えます。

18歳未満(高校生)でも22時〜翌5時の深夜バイトはできますか?

原則できません。労働基準法第61条は、満18歳未満の年少者を午後10時から午前5時までの間に使用することを原則として禁止しています。基準は「高校生かどうか」ではなく年齢で、学校の規則や店舗の方針とは別の法律上のルールです。18歳未満で深夜帯を含むシフトを求められた場合は、22時までに終わるシフトへの変更を相談し、応じてもらえなければ労働基準監督署に相談できます。法令上の限られた例外の細部は本記事では扱いません。

コンビニの深夜バイトで、明細に「深夜手当」の行がないときは違法ですか?

行の名前だけでは判断できません。深夜割増は労働基準法37条4項に基づく支払い義務ですが、「深夜時給1,625円」のように割増込みの単価で支払われていれば、「深夜手当」という名称の行がなくても問題ない場合があります。確認する場所は2つで、(1)22時〜翌5時の時間帯の単価が基礎時給の1.25倍以上か、(2)明細の深夜時間数が休憩を除いた実働と合っているか。どちらかが合わなければ、シフト表と明細を持って店長や本部の給与担当に確認し、改善されなければ勤務先所在地の労働基準監督署へ相談できます。差額の請求権は当分の間3年で時効にかかります(労働基準法115条・附則143条)。

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出典・参考資料

※ 本記事および紹介ツールの計算結果は概算であり、実際の給与は勤務先の規定によります。

※ 最低賃金は都道府県・年度により異なります。税・社会保険に関する記述は概算・一般論であり、 個別事情により異なります。正確な内容は勤務先または公的機関の案内でご確認ください。